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[2025年問題]

2024年05月14日

『ひとりでは運動ができない・続かない』 要介護になったら…

介護者になる原因の第1位は認知症、第2位は脳血管性、第3位は骨折・転倒…と続きます。
この表からわかることはどなたも、「容易に運動ができなくなった」、「自分ひとりでは運動が続けられなくなった」、という状態にあることです。
要介護の要因
認知症の症状だけが強くでていて、足腰が丈夫な高齢者もいらっしゃいます。しかし、運動を継続することはなかなかできません。認知機能が低下して薬を飲み忘れるのと同様に、運動も忘れられていきます。

要介護になったら、今の健康状態で、できるだけ継続的に体を動かす習慣をつくりましょう。デイサービスに出かける行為そのものも「運動」になります。毎日、家でじっとしていてはいけません。たとえ週に1回でも、デイサービスでは、できるだけ立ってみたり歩いてみたりして、動きましょう。プロの介助があり、手すりがある介護施設でしかできない「運動」があります。

そして、脳トレではなく「認知トレーニング」に取り組みましょう。たしかな「認知トレーニング」には、認知症予防・進行抑制効果あるとされています。らくしゅう式脳機能訓練は2005年から介護現場に提供されている認知トレーニングです。
NHKあさイチでも紹介されました。

MCIハンドブックより認知トレーニング MCIハンドブック2024厚労省

そして、デイサービスでは、どんなレクにもひるまず参加しましょう。スタッフの方とほがらかに会話をしましょう。笑顔を向けましょう。なにか手伝えることは手伝いましょう。それらが大切な「社会活動」です。ゲームに参加したり、なにかの役割を果たすことは、気持ちも上がる脳活性化プラスな行動です。

なにより、「運動・認知トレーニング・社会活動」の3つは、WHO・厚労省より認知症予防の推奨項目とされています。
全部で13の項目。若い方も知っていて損はありません。

ご家族が遊びにきたら、トランプやボードゲームにも参加しましょう。お孫さんと一緒に童謡を歌いましょう。新しい歌を教えてもらいましょう。中年の息子さんにも、面白いYouTube動画はなにか、聞いてみましょう。一緒に愉しみましょう。
 
あなたの好奇心は認知症の発症や進行とともに消えていくかもしれません。
しかし、あなたの好奇心が集めた「認知の予備力」が、認知症発症を遅らせる、のです。

要介護になったからと言って悲観しないで。まだまだ好奇心を鈍らせてはなりません。

※「認知の予備力」とは、脳の病理や加齢の影響を受けても認知機能の低下を抑える「個人の潜在的な能力(経験値に近似?)」を意味します。認知予備力が高い人では、アルツハイマー病の病理があったとしても認知機能を維持できる可能性があるとされます。

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